FXを始めるためには、FX会社に口座開設を行う必要があります。
ただ、FX会社には国内のFX会社と海外のFX会社があり、それぞれに様々な特徴があります。
そのため、どちらの会社に口座開設をするべきか悩んでいる人がいると思います。
そこで、当記事では国内FXと海外FXとの違いと選び方について解説します。
国内FXと海外FXの基本的な違い

まずは、国内FXと海外FXの基本的な違いについて解説します。
国内FXと海外FXの概要
国内FXと海外FXは、取引方法や提供される条件が大きく異なります。
まず、国内FXは日本国内で運営されており、日本の金融庁の規制をしっかりと受けています。
これに対して、海外FXは海外に拠点を持つ会社が運営しており、日本国内の規制対象にはなりません。
そのため、レバレッジや取引条件などに自由度がある一方で、各業者の信頼性を見極める必要があります。
規制と金融庁の影響
国内FXは、日本の金融庁が定める厳格な規制の範囲内にて運営されています。
この規制には、例えば最大レバレッジが25倍に制限されている点や、顧客資産の分別管理が義務付けられる点などが含まれます。
これに対して、海外FXは多くの場合、金融庁の規制を受けません。
そのため、最大1000倍を超えるレバレッジを提供する会社も存在しています。
ただ、規制が緩い分、悪質な会社も混在しているため注意が必要です。
取引プラットフォームの違い
国内FXでは、多くの会社が独自に開発した取引プラットフォームを提供しています。
これにより、使いやすさや機能性が高いものが多く、日本語サポートも充実しています。
これに対して、海外FXでは「MT4」や「MT5」といったグローバルスタンダードのプラットフォームを採用している会社が多いです。
これらのプラットフォームは、カスタマイズ性に優れており、多種類のインジケーターや自動取引機能を利用できる点が特徴です。
税金の計算方法と課税方式
国内FXと海外FXでは、税金の計算方法と課税方式が異なります。
国内FXでは申告分離課税が適用され、利益に対して一律20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)の税金が課されます。
このシンプルな課税方式により、利益がどれだけ増えても税率は変わりません。
これに対して、海外FXの場合は累進課税が適用され、利益が増えるほど税率が高くなります。
累進課税は最低5%から最高55%まで適用されるため、高収益を得た場合の税負担が大きくなることがあります。
そのため、税金面での違いを理解し、事前に計算方法を確認することが重要です。
スプレッドと手数料の比較
取引コストに直接影響を与えるスプレッドと手数料にも、国内FXと海外FXには違いがあります。
国内FXでは、原則スプレッドが固定されており、予測がしやすいメリットがあります。
一般的に、国内業者のスプレッドは狭く、短期トレードやスキャルピングを行うトレーダーに適しています。
これに対して、海外FXではスプレッドが市場の状況によって変動する場合が多いです。
特に、相場が不安定な時にはスプレッドが大きく広がる傾向があります。
そのため、スプレッドの動向を見極めつつ、手数料の総額を把握して取引を進める必要があります。
取引におけるセキュリティと信頼性
セキュリティと信頼性の面では、国内FXの方が優れている傾向があります。
金融庁の規制により、会社には顧客資産の分別管理が義務付けられており、トラブルが発生するリスクが低くなっています。
これに対して、海外FXでは会社によって信頼性が異なり、信頼出来るライセンスを保有しているかどうかを事前に確認することが重要です。
中には、無許可で運営する会社もあるため注意が必要です。

それぞれの特徴を踏まえた選び方

ここでは、国内FXまたは海外FXの選び方について解説します。
国内FXがおすすめな人
国内FXは、安全性を重視する方やFX初心者におすすめです。
金融庁の厳しい規制下で運営されているため、トラブルに遭うリスクが低く、安心して取引が出来ます。
そして、国内FXでは、日本語でのサポートや簡単な入出金手続きが行えます。
さらに、税金についても申告分離課税により利益に対する税率が一定のため、計算がしやすいです。
そのため、初めてFXを始める方や開始資金が少ない方におすすめです。
海外FXがおすすめな人
海外FXは、ハイレバレッジを活用して積極的に利益を追求したい方におすすめです。
国内FXでは、最大25倍までしか認められないレバレッジですが、海外FXでは最大数千倍のレバレッジを提供する会社もあります。
そのため、少ない資金で大きな取引を行うことが可能です。
また、追証がないゼロカットシステムを導入している会社が多いため、損失リスクを限定することが可能です。
ただ、税率や入出金の手間、信頼性の低い会社の存在なども考慮する必要があるため、中級者以上のトレーダーにおすすめです。
併用するメリットと注意点
国内FXと海外FXを併用することで、それぞれのメリットを活かした柔軟な取引が可能です。
例えば、リスクの低いトレードは国内FXで行い、短期間での大きな利益を狙いたい場合には海外FXのハイレバレッジを利用するという感じです。
ただ、多くの会社を管理する必要があるため、資金運用のルールを明確にしておくことが重要です。
また、税金の計算方式が異なるため、確定申告時には十分注意が必要です。
まとめ
・国内FXと海外FXとの違いには、主に金融庁の影響の有無や取引プラットフォーム、課税方式やスプレッドなどがあります。
・国内FXは、安定性を重視する方やFX初心者におすすめです。
・海外FXは、ハイレバを活用して積極的に利益を追求する方におすすめです。